2024年4月号

特集/ときめきのプリン&愛しのシュークリーム

うまいぞ!中華(3)「いただきます! 十勝の中華~錦華園」

ライス、スープ、小鉢、漬物が付く〈肉ニラ定食〉1,000円。道産豚肉がおいしさの決め手で、春には地元産のニラを使用。ご飯の大盛りが無料なのもうれしい

心にじわり染み入る地元の味
錦華園(きんかえん)

 注文にすぐさま反応し、手際よくフライパンを振るのは店主の沼澤亮太郎さん。客を待たせることなく、ボリューム満点の料理をてきぱきと仕上げていく。「早い」「多い」だけでも合格点だが、冷凍肉を使わず、地元や国内産の食材にこだわるなど、味にも一切の妥協は無い。「先代のやり方を守っているだけ」と沼澤さんははにかんだ。

 1982(昭和57)年、幕別町の錦町で開店した同店。店名の「錦」はその名残である。89(平成元)年に今の場所へ移転し、2017年には沼澤さんが店を受け継いだ。「錦華園の料理を食べて育った」と話す沼澤さんだけに、店への思いは人一倍。母の陵子さんも厨房に立ち、2代目店主をサポートする。

 地元に密着し、庶民の胃袋を支えてきた同店。客同士が自然にあいさつを交わすなど、昔ながらの風情も残る。長年愛されるメニューと共に、ノスタルジックな雰囲気も味わって。

〈カレー中華丼〉950円は、意外な組み合わせがクセになる。このメニューばかり注文する熱烈なファンもいるそう。辛さの調節も可

「これぞ町中華」といった、懐かしさを漂わせる店構え


幕別町宝町56
Tel:0155・54・2408
営:11時~14時、17時~19時30分(火曜は夜営業休み)
休:月曜、第2・4火曜

2代目店主の沼澤亮太郎さん。アイスホッケーチーム「TEAM 錦華園幕別」の代表でもある


※フリーマガジン「Chai」2022年7月号より。
※撮影/辻 博希。写真の無断転用は禁じます。