まちの食堂（２）「個性派食堂をゆく（２）～ローマの泉大衆食堂」

手づくりチャーシューや、ノリ、ワカメを載せた〈醤油ラーメン〉６００円。鶏肉がごろりと入った〈チャーハン〉６５０円は、みそ汁がセット

「働くことが好き。『おいしかった』というお客さまの言葉が、私の生きがいです」と笑顔を見せるハルさん。１７年前に店主になって以来、ほぼ休みなく店に立つ働き者だ

　店主の佐藤ハルさんは７７歳。今でこそ名物女将のハルさんだが、「ずっと専業主婦で、ここで働き始めたのは４０歳の頃。最初は風呂掃除の担当だった」という。食堂へ異動後は料理に没頭。５０代で調理師免許を取得した努力の人でもある。

風呂上がりに立ち寄り、ハルさんとの世間話を楽しみにしている常連客も多い

　丼物、麺類、カレーなど２０種類以上のメニューが並び、お薦めは昔ながらの〈醤油ラーメン〉。トンコツや野菜などを６時間ほど煮込んで作るスープは、手作りの優しい味が楽しめる。そして人情味あふれる店の雰囲気も、大切な隠し味として欠かせない。

昭和時代から時を止めたようなたたずまい。つかの間のタイムスリップをどうぞ

＜ローマの泉大衆食堂＞
帯広市東９条南１２丁目４－２（ローマの福の湯内）
Ｔｅｌ：０１５５・２５・５２０１
営：１１時～２２時
休：第２水曜

※フリーマガジン「Ｃｈａｉ」２０２０年１０月号より。
写真／辻　博希
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