Chai法律相談(192)「犬の鳴き声で迷惑をかけた場合の飼い主の法的責任は?」
【質問】
私は半年前に小型犬を飼い始めました。子犬の時には気にならなかったのですが、成長していくにつれ犬の鳴き声が思っていた以上に大きくなり、隣人に迷惑をかけているのではないかと心配しています。私が住んでいるアパートはペットの飼育が認められていますが、もし隣人に迷惑をかけてしまった場合、飼い主としてどのような法的責任があるのでしょうか。
【回答】
行政からの指導や、隣人から損害賠償請求を受ける可能性も。
動物愛護管理法では、動物の飼い主に対し、「適正なしつけをして他人に迷惑をかけないように努めなければならない」という努力義務が定められています。簡単なことではありませんが、飼い主としては深夜に鳴かせないなど、周辺住民の生活への配慮をしながらしつけをしていく必要があります。
例えば、昼夜問わず頻繁に鳴くなど、客観的に見て隣人の日常生活に著しい支障を及ぼしている場合は、行政から指導や勧告を受ける可能性があります。またペットの飼育が認められているアパートであるため、一般のアパートに比べれば許容範囲は広いと考えますが、許容限度を超える場合は、大家から賃貸借契約の解除を求められることもあります。さらに、許容限度を超える状態が継続したことにより、隣人が睡眠障害などの神経症を発症した際は、動物管理者として治療費や慰謝料などの損害賠償義務を負う可能性があります。動物を飼うときは成長後のことや適切な飼育環境があるかなどについても考えましょう。
今回の回答にご協力いただいたのは
[丸谷誠 弁護士]
事務所/まるや法律事務所
帯広市東1条南5-16-1 ラピスラズリ1・5A
Tel:0155・66・7824
私は半年前に小型犬を飼い始めました。子犬の時には気にならなかったのですが、成長していくにつれ犬の鳴き声が思っていた以上に大きくなり、隣人に迷惑をかけているのではないかと心配しています。私が住んでいるアパートはペットの飼育が認められていますが、もし隣人に迷惑をかけてしまった場合、飼い主としてどのような法的責任があるのでしょうか。
【回答】
行政からの指導や、隣人から損害賠償請求を受ける可能性も。
動物愛護管理法では、動物の飼い主に対し、「適正なしつけをして他人に迷惑をかけないように努めなければならない」という努力義務が定められています。簡単なことではありませんが、飼い主としては深夜に鳴かせないなど、周辺住民の生活への配慮をしながらしつけをしていく必要があります。
例えば、昼夜問わず頻繁に鳴くなど、客観的に見て隣人の日常生活に著しい支障を及ぼしている場合は、行政から指導や勧告を受ける可能性があります。またペットの飼育が認められているアパートであるため、一般のアパートに比べれば許容範囲は広いと考えますが、許容限度を超える場合は、大家から賃貸借契約の解除を求められることもあります。さらに、許容限度を超える状態が継続したことにより、隣人が睡眠障害などの神経症を発症した際は、動物管理者として治療費や慰謝料などの損害賠償義務を負う可能性があります。動物を飼うときは成長後のことや適切な飼育環境があるかなどについても考えましょう。
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十勝管内の弁護士が法的トラブルについて答えてくれるChaiの連載です。
※フリーマガジン「Chai」2024年12月号より。