国立公園として国内最大の陸域面積を誇る、日高山脈襟裳十勝国立公園が2024年6月25日、誕生しました。原生性あふれる雄大な日高山脈の四季折々の魅力を、豊富な画像や上空からの映像、最新記事で紹介します。
日高山脈襟裳十勝国立公園は、北海道中央南部に位置し、十勝管内の6市町村、日高管内の7町にまたがります。区域は南北約140キロに及ぶ脊梁山脈である日高山脈を中心に、アポイ岳周辺、豊似湖周辺、襟裳岬やその周辺海域です。1981年指定の「日高山脈襟裳国定公園」の2・24倍となる25万2178ヘクタール、そのうち陸域は24万5668ヘクタールと国内最大の面積を誇ります。
日高山脈の特徴としては、氷河地形、高山植生及び原始的な自然状態、襟裳岬の岩礁と強風、アポイ岳のかんらん岩などが挙げられます。生態系は多様で、針葉樹林、広葉樹林、高山植物、固有種など豊かな植生が見られます。また、国の天然記念物・ヒメチャマダラセセリやシマフクロウなど希少な生き物も生息しています。
十勝では大雪山、阿寒摩周に次ぐ3カ所目、北海道で7か所目、全国では35か所目の国立公園となりました。日本の自然保護と生物多様性保全に重要な役割を果たすことが期待されています。