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昭和基地内にある電離層棟、電離層小屋にお邪魔した。電離層棟は築20年以上たっている古い建物だ。
両建物は文字通り「電離層」の状態を観測する施設だ。57次では夏期間中に情報通信研究機構(NICT)から派遣されている直井隆浩隊員が保守作業に当たっている。
電離層は地球上空が約80キロから400キロの薄い大気が太陽の紫外線やX線でイオン化した層。電波を反射する性質を持っているため、通信などに利用されている。
世界的な電離層観測ネットワークの中で日本もアジアを中心に分担している。南極唯一の電離層観測を行っている昭和基地では3種類の方法で電離層の状況を観測している。直井さんは「どのような周波数の電波が反射してどのように届くか。太陽活動の影響で変化する電離層を監視している」と話す。