十勝毎日新聞電子版
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2024年11月号

特集/レトロかわいい十勝

おばちゃん助産師の子育てエール(5)「2人目、適度に力抜け楽に」

新得町で行われた産前ケア。2人目妊娠中の母親の中には、上の子の相談が多いと中山さんは話す(2022年5月)

 こんにちは。十勝の子育て応援団、おばちゃん助産師の中山です。

 母の日も終わり、もうすぐ父の日です。両親への感謝と、ママは母に、パパは父となった幸せを感じてくださいね。

 さて今回は、2人目の命を授かったママのお悩みを応援します。待望の妊娠でママはすごくうれしいけど、急に不安になります。なにしろ今は初めての子育てで余裕が全くないのです。「2人の子育てを私にできるのか? 赤ちゃんの誕生で忙しすぎて、愛情が半分にならないか」など真剣に悩むのです。

 たしかに子どもが2人になるので、目が回るような忙しさとなります。しかし子ども同士で遊ぶ時間があったり、ママの経験値で「これくらいは大丈夫」と思うことができたり、気持ちに余裕が生まれます。だから愛情も満タンです。忙しいけど大変さは倍増せず、むしろ少し楽だと感じます。お産も1人目より2人目が楽になることが多く、きっと頑張っているママへのご褒美なんだと思います。

 2人を子育てしているママからは「1人目のときはホントに大変だった。今は忙しいけど適当にやっているから楽です」「初めての子育ては忍び足で歩き、戸の開け閉めの音にも神経質になり、なんとか寝かしつけようと頑張っていた。しかし赤ちゃんは寝てくれなかった。2人目からは、上の子の大騒ぎの声や足音も全く気にしないけど、なぜかよく寝てくれます」「赤ちゃんの顔もゆっくり見ている気がします」など笑いながら話してくれます。

 2人目からの子育ては適度に力が抜けて楽になります。新しい発見もたくさんあり、楽しさは倍増します。ワクワクの子育て第2章の幕開けです。ママの周りには応援隊が大勢いることも忘れないでね。赤ちゃんの誕生を楽しみにしています。

<なかやま・ゆかり>
 1961年富山県生まれ。84年から帯広厚生病院、公立芽室病院などで助産師として勤務。2018年に退職。現在はフリーの助産師として、講演会、新得町の産前・産後ケアなどを行う。61歳。

中山由香里さん