十勝毎日新聞電子版
Chaiでじ

2025年1月号

特集/今食べたい 冬の鍋

カゴメの健康インタビュー~中札内村×カゴメの取り組み

左:カゴメ東京本社 健康事業営業部 シニアセールスエキスパート 遠藤孝さん
右:中札内村村長 森田匡彦さん

野菜を食べて毎日元気!
 野菜飲料などでおなじみのカゴメは、全国の市町村や企業と手を組んで、健康の意識を高めるお手伝いをしています。いち早く野菜の摂取量に注目した中札内村の村長・森田さんとカゴメの遠藤さんが、健康をテーマに対談を行いました。

数値の「見える化」が食生活の改善につながる
 村長 中札内村では2017年から、野菜の摂取を促す「七色献立プロジェクト」を立ち上げ、村民の健康意識を高める取り組みを行っています。その一環として、カゴメさんが開発した機器「ベジチェック(R)」を村内に設置しています。

 遠藤さん 手の平をセンサーにかざすだけで野菜摂取レベル・推定野菜摂取量を測定できる手軽さが、全国の市町村や企業から喜ばれています。中札内村さんでは2020年からベジチェック(R)を導入していただいていますね。

 村長 今年は5月から村内のイベントにベジチェック(R)を持ち込むなどして、幅広い年齢の方に利用してもらいました。10月末までに行った測定は約1000回です。

 遠藤さん それは素晴らしいですね。時々「野菜を食べているのに、数値が上がらない」と言う方がいます。自分の認識と摂取量のズレがないか確認するためにも、ぜひ活用してもらいたいです。

 村長 2015年に中札内村独自の調査で男性の野菜の摂取量を測定したところ、1日あたり231gという数値が出たんです(成人の目標量は350g)。しかし2023年には268.6gまで向上しました。参考数値ではありますが、ここまで変化したのは数値が見えるベジチェック(R)のおかげだと思っているんです。

 遠藤さん うれしいお言葉です。ちなみにカゴメの社員も習慣的にチェックを行っています。そのおかげか、社員の推定野菜摂取量は全国平均を上回っているんですよ。

 村長 僕ももっと計測しなくては!

森田村長もベジチェック(R)を受けてみました!

森田村長「やったー」

手の平でカロテノイド量を測定し、推定野菜摂取量と野菜摂取レベルを表示します。森田村長の結果は6.6という、まずますの結果。「今日は抜き打ちで計測しましたが、予想以上の数値でホッとしました(笑)」


※ベジチェック(R)の表示値はあくまでも目安とお考えください 
※ベジチェック(R)は医療機器ではありません


十勝から全国へ健康意識の高まり
 遠藤さん カゴメが自治体や企業と協力して健康推進を行う「健康事業部」を立ち上げたのは2018年。今でこそ全国的に健康への関心が高まっていますが、中札内村さんはいち早く私どもの事業に興味を示していただきました。今年の11月に村内で開いたカゴメの健康セミナーも盛況で、健康への関心が高い地域だと感じました。

 村長 このセミナーも「七色献立プロジェクト」の一つ。僕も見学しましたが、皆さんの真剣な姿勢に刺激を受けましたね。

 遠藤さん 前回2020年に開催した時のアンケートでは、参加者の9割が「参加して良かった」「野菜をもっと取ろうと思った」と回答してくれました。他のエリアに比べても高い満足度が伺えます。

 村長 これも役場の担当者が一丸となって頑張っているおかげ。「七色献立プロジェクト」も、現場のアイデアで始まった企画です。ほかにも飲食店で地元産野菜を使ったメニューを提供するイベント「七色野菜彩りプラス」を実施するなど、食と健康にまつわるさまざまな試みを行っています。

 遠藤さん セミナーの熱気も納得です。ベジチェック(R)を試したことがあるという人が多かったのも印象的。計測結果を見て、皆さんの野菜摂取レベルが高いことにも驚かされました。

 村長 今後は蓄積したデータと個人の健康診断の結果を結び付けることで、食事のアドバイスが可能になるなど、情報を応用することにも目を向けたいです。

 遠藤さん 早くから住民の健康推進に取り組んでいる中札内村さんのデータには、たくさんの可能性がありますね。カゴメでもこれまでの実績を元に、全国各地で食の関心を高めるプロジェクトができないかと考えています。

 村長 健康への取り組みが日本中に広がるといいですね!

森田村長「〝村ぐるみ〞で住民の健康について考えています」
中札内村村長 森田匡彦さん/2015年に故郷の中札内村で議会議員に就任し、2017年に中札内村村長へ。現在2期目を務める。気さくな人柄で村民から支持されている

遠藤さん「中札内村での成功例を、全国に広げたいです!」
カゴメ東京本社 健康事業営業部シニアセールスエキスパート 遠藤孝さん/カゴメの全国の支店などで支店長等を経て、2018年に創立された「健康事業部」で勤務。食と健康のつながりを全国へ広める活動に携わる




野菜摂取の目標量は「1日350g」!
中札内村で「カゴメ健康セミナー」が開かれました

「中札内村枝豆入り!ラタトゥイユ」。トマトソース(基本タイプ)で煮込んで簡単に美味しく出来るメニューが紹介されました


 11月29日、中札内村のまちなかキッチンスタジオ(大通南2)で、「カゴメ健康セミナー」を開催。村内に住む30人が参加し、野菜の摂取量と健康との関連について学びました。

 講師はカゴメ北海道支店・営業推進グループ主任を務め、管理栄養士でもある井上真規子さん。井上さんは、食事の最初に野菜を取る「ベジファースト」の重要性や、緑の食材(野菜、果物)、黄の食材(米、小麦)、赤の食材(肉、魚、卵)をそれぞれ2:1:1の割合で摂取すると栄養バランスが良いことなどを説明。また、生鮮野菜だけでなく、カット野菜、冷凍野菜、野菜調味料、野菜飲料を含めた「ベジファイブ」の活用について、参加者へアドバイスしました。

 さらに厚生労働省が定める野菜摂取の目標量が「1日350g」であることを示し、カゴメが考案した野菜量の目安「ベジハンド(R)」を紹介。片手に載る程度の野菜量を「1ベジハンド(R)」とし、それは約60gに相当すると説明しました。

 そしてセミナーの最後には、井上さんが「中札内村枝豆入り!ラタトゥイユ」の調理デモを行いました。ラタトゥイユの試食もあり、参加者からの評判も上々。盛況のうちにセミナーは終了しました。

皆熱心で、僕もうれしくなります!

食と健康について楽しく勉強!

講師の井上真規子さん「1日の野菜摂取の目標量は、6ベジハンド(R)(約360g)です」


カゴメでは全国の自治体や企業と連携し、健康増進を協働しています。内容にご興味がありましたら、ぜひお問い合わせください。

カゴメ株式会社 北海道支店
札幌市中央区北8条西23丁目2-10
Tel:011・631・2411

※フリーマガジン「Chai」2025年1月号より。
※撮影/平栗玲香。写真の無断転用は禁じます。