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まるで海外旅行 新得・クラブメッド 記者が体験してみた

 世界24カ国、75カ所でリゾート事業を展開する大手「クラブメッド」(本部フランス・パリ)。新得町の「クラブメッド・北海道 サホロ」(新内西6線、ジュリアン・レトラズ総支配人)が、昨年12月から3年ぶりに営業を再開した。1月に記者が1泊2日で同所を訪れ、旅行代金に宿泊とスキーやスノーボードといったアクティビティー、レストランでの食事などが全て含まれる「オールインクルーシブ」の魅力を体感した。

1泊2日を過ごした客室


 1月17日午後にチェックイン。G・O(ジェントル・オーガナイザー)と呼ばれるスタッフが案内してくれた。館内では手首に利用者の証明となるデジタルブレスレットを着けて過ごし、部屋の鍵もブレスレットをかざすだけで開けられる。

 館内は訪日観光客でにぎわい、飛び交う言葉は英語がほとんど。まるで海外のホテルに来たかのようだ。帯広からだと1時間ほどで海外に行った気分を味わえる。スタッフとのやりとりは英語が多いが、日本人G・Oもいるので安心だ。

 北海道のパウダースノーは海外の人に人気で、3年ぶりに営業を再開したサホロの予約状況も順調で、ほとんどがヨーロッパやオーストラリア、アジアからの家族連れ。宿泊日数も1週間から10日ほど。海外の人たちは休暇を家族でリゾートを訪れというのは珍しいことではないようだ。サホロに来ている人たちも3世代一緒というグループもいる。

一皿ずつ丁寧に調理・盛り付けをしてくれるメニューも。スープは好きな具材や味付けをリクエストできた


 食事は1日3食、メインレストラン「Daichi」でビュッフェスタイルを楽しんだ。日本食やタイ料理、イタリアンなど種類も豊富で、共働学舎新得農場(新得)のチーズといった地元ならではの食材も並ぶ。好きな具材を選び、シェフがその場で調理してくれるメニューもあり、自分好みのできたてを味わえるのも魅力。トムヤムクンスープは大好きなエビをたっぷり入れて作ってもらった。刺し身の盛り合わせやみそラーメンといった日本食も好評。鍋料理を楽しむ別のレストランもあり人気となっている。

G・Oによるギターの弾き語りパフォーマンス


 食事後はバー「Wakka」へ。一部を除き、ここでもお酒やジュース、ホットドリンクなどが追加料金なしで楽しめる。毎晩G・Oによるパフォーマンスがあり、この日はG・Oのギターによる弾き語りでジャズ、ポップスなどを披露。会場内はゆったりとした雰囲気に包まれた。バーは朝から夜遅くまで開いており、いつでもドリンクや軽食が味わえる。夕方になるとスキーやスノーボードレッスンを終えた家族連れが続々と集まり、ドリンクや軽食を食べながら家族や友人らと会話を楽しんでいる。

レストラン「Daichi」で世界各国の料理を楽しむ記者


 18日は午前7時に起床し、同8時からのフィットネスヨガに行ってみた。約60分間体を伸ばして深呼吸し、毎日仕事に追われて凝り固まった体をほぐし、久しぶりにリラックスした朝を過ごせた。館内にはトレーニングルームやボルダリング、意外と人気の卓球、スカッシュなどが楽しめる設備、プールやカナディアンバス(水着を着て入る露天風呂)、大浴場もある。「海外から長期滞在される方は、普段の運動習慣を崩したくないと思う人も多い」(同社)とし、滞在中も利用者が絶えない様子だった。

 朝食を済ませ、この日のメインはスノーボードのレッスンだ。自分のレベルに合わせてスマートフォンのQRコードから簡単に予約ができる(前日まで)。インストラクターは日本人のHITOMIさん(25)が担当してくれた。

スノーボードのインストラクターを担当してくれたHITOMIさん(左)と記者


 これまでレッスンを受けたことはなく、加えて久しぶりのゲレンデ。最初は転びながらなんとか滑り降りた。体重のかけ方や正しいフォームなどを午前午後とみっちり教えてもらい、滑り降りる時の雪の音が変わったのが分かった。

 体が固まっていた以前までとは違い、疲れではなく気持ちよさを感じるように。HITOMIさんに「もし次にレッスンを受ける時は、1つレベル上げられますよ!」と声をかけてもらえた。

レッスン後は姿勢や足の使い方などの感覚をつかむことができた。気持ちよく滑り降り、ゲレンデを後にした


 館内では託児サービスも受けられる。3歳児以下は別料金が必要だが、4歳以上はオールインクルーシブに利用料金が含まれている。1日中、子どもたちはキッズクラブでG.Oと遊びやスキースクールなどで過ごすことも可能で、その間は親だけでスキーやアクティビティーを楽しめる。希望すれば昼食だけ一緒に食べるということも可能だ。海外の人にとってそういった過ごし方は普通だという。託児サービスを上手に活用すれば子育ての息抜きにもなりそうだ。

 また、午前10時の客室チェックアウト後も荷物を預ければ午後5時まで館内のサービスを利用できる。記者は午後のレッスンを終え、荷物をまとめて大浴場へ。普段の旅行では、帰る直前になって「やって(行って)おけばよかった」と後悔することも多いが、最終日も満足いくまでリゾート気分を味わえた。今回は1人での滞在だったが、次回は友人や家族と訪れ、特別な時間を過ごしたい。

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