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十勝川温泉に原野商法の爪痕 国への返還制度生かせず 帯広の住宅街や畑にも

高田 英俊

十勝毎日新聞社 編集局整理部

 昭和の高度経済成長期、土地の価値は将来上がると投資を誘った「原野商法」の爪痕が十勝随一の観光温泉、十勝川温泉にも残っている。公道に面しておらず、利活用が見込めない土地の所有者が、今春始まった国への返還制度を活用する動きが出てきたが、要件を満たすのは現実味が乏しいようだ。全国的に土地利用の需要が低下する中で、「負の遺産」解消への道のりは遠い。