十勝毎日新聞電子版
Chaiでじ

2024年11月号

特集/レトロかわいい十勝

JA音更×Maison de Lumiere×Chai とかちの食材を食べよう

〈音更産ニンジンのムース〉400円
(通常はコース料理の一部ですが、<10月限定>で単品オーダー可能)


 栽培期間は約3カ月、4月下旬から種まきの準備が始まり夏には収穫の流れとなる。収穫後、すぐに撰別施設へ持ち込まれ洗浄や温度管理でニジンの鮮度を保つ。この仕組みは「コールドチェーン」と呼ばれ、徹底したシステムを確立したことで音更産ニンジンは日本トップクラスの出荷量となった。

 森谷農場で育てるのは、鮮やかなオレンジ色がまぶしい「天翔五寸」。生でかじるとフルーティーな甘さが広がる品種だ。「色々な食べ方があるけど、サラダにして食べるのが1番好きかな」と昇平さん。

 今回は、厳選した十勝の食材を使ってフランス料理を提供する「メゾンドルミエール」が「天翔五寸」を調理してくれた。

 二層の下部には、弱火で3時間ゆっくり炒めたニンジンと十勝産生クリーム、要となる「命のだし」を合わせ裏ごしたムース。上には滑らかなトマトのクリームソースがかかっている。「地場の野菜は品質が良いので、素材のうま味を引き立てる味付けにしています」と奥村シェフ。亡き師匠から奥村さんだけが伝授されたメニューなので、特別な思いが込められた一皿なのだ。

カフェとフランス料理の店 Maison de Lumiere(メゾン・ド・ルミエール) オーナーシェフ 奥村彰教さん


<Maison de Lumiere>
帯広市西8南14丁目2 HillS’K 1F
Tel:0155・67・0704
営:11時30分~16時、18時~21時30分(LO各30分前)
休:月曜/日曜不定




JA音更 青年部 森谷昇平さん
 森谷農場の5代目にあたる昇平さん。畑ではニンジンの他に小麦やビート、馬鈴薯、豆類などを栽培している。ニンジンは「作業受委託方式(播種前の土作りや防除は生産者が管理、種まきや収穫などはJAが行う)」を採用して、10年以上前から手掛け始めた。猛暑や豪雨による天候変化もJAがデータを基に細かな分析をする。JAとタッグを組み、より良い品を消費者に届ける努力を惜しまない。 


食材PICK UP
ニンジン

カリウムとカロテンを豊富に含む。特にベータカロテンは髪や皮膚の健康維持に役立ち、免疫力の向上などにも効果が期待されている。


※フリーマガジン「Chai」2023年10月号より。
※撮影/鎌田廉平。※写真の無断転用は禁じます。