十勝毎日新聞電子版
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2024年11月号

特集/レトロかわいい十勝

おばちゃん助産師の子育てエール(2)「頑張りすぎず、自信を持って」

新得町産後ケアで母子を訪問する中山さん(左)。心のケアも心掛ける(2022年1月)

 こんにちは。子育て応援団、おばちゃん助産師の中山です。

 ひな祭りは、楽しめましたか。男の子だけのお家も、ママがおひなさまだから、ひな祭りも楽しんでくださいね。四季折々の行事で感じる幸せや喜びは、子育て中の特権です。楽しまないともったいないです。

 今回は、「頑張りすぎない子育て」をテーマにお話しします。

 頑張ることは素晴らしいことですが、ずっと緊張して頑張ることは、とても無理です。楽しい子育てが、苦しくなってしまいます。

 ママたちは、子どもが大切だからこそ、「良いママ」になり「良い子育て」をしなければいけないと頑張ります。とてもすてきな気持ちですね。

 では、「良いママ、良い子育て」とは?

 一生懸命なママたちは、ネットや育児書を見て解答を探します。しかし、情報は膨大で、中には正反対の内容もあります。見れば見るほど、聞けば聞くほど訳がわからなくなり、頑張っていないと自己嫌悪になってしまいます。

 おばちゃんが伝えたいことは、良いママになりたいと願うあなたは、すでにとっても良いママだということです。妊娠中から、ずっと頑張っています。自信を持って今のままでいいのです。

 どうしたら良いママになって、良い子を育てられるかなんて、難しく考えず、毎日子どもと一緒に笑ってバタバタ過ごしてください。疲れたと思ったら、子どもと一緒に昼寝して、家事もひと休みして楽チンして下さい。

 手作り料理はすごく良いけど、手作り神話に振り回され、疲れ果てては楽しくありません。お弁当を買って、遠足気分で食べるのもワクワクします。

 大事なことは、毎日笑顔で子どもをいっぱい抱きしめることです。

 それだけでいいのです。いい子になりますよ。

<なかやま・ゆかり>
 1961年富山県生まれ。84年から帯広厚生病院、公立芽室病院などで助産師として勤務。2018年に退職。現在はフリーの助産師として、講演会、新得町の産前・産後ケアなどを行う。60歳。

中山由香里さん