英国から十勝を想う…マリノみどりの徒然ｔｗｅｅｔ＠Ｄｅｖｏｎ（８０）「成人の準備をするイギリスの子どもたち」

　イギリスの子どもたちは、１８歳で選挙権が与えられ正式に大人となるのですが、準備期間として、子どもが１６歳になると、親が外出を禁止したり、門限を強要することはできなくなり、夜中の１２時までに帰宅すると警察に尋問されることもありません。また、子どもの病院の予約、検査結果の報告、または医者との面談は「子どもが親に頼んだ」という証明が必要で、本人が直接、病院に連絡しなければなりません。親でも子どもの心身の問題は、医師との直接のやりとりは認められないのです。

　この法律（守秘義務）は、とても厳しく１６歳から適応されます。これを知らない私は、娘の病院の予約をした際に電話口で声を荒げられたことがあります。

　”Ｙｏｕ　ｎｅｅｄ　ｙｏｕｒ　ｄａｕｇｈｔｅｒ＇ｓ　ｃｏｎｓｅｎｔ　ｔｏ　ｍａｋｅ　ｈｅｒ　ａｐｐｏｉｎｔｍｅｎｔ．＂（娘からの許可証がないと予約はできません）。予約の際に問診があり、子どもが親に言えない心の不調を訴えるかもしれないからなのでしょう。

　日本との法律の違いを感じる瞬間ですが、社会で本人たちが大人になる準備をする良い期間になります。

　日本は１月が成人式ですね。成人した皆さまおめでとうございます！

◆英国から十勝を想う…マリノみどりの徒然ｔｗｅｅｔ＠Ｄｅｖｏｎ
幕別町出身、英国Ｄｅｖｏｎ在住のマリノみどりさんが英国の日常や文化などを紹介するＣｈａｉの連載です。

※フリーマガジン「Ｃｈａｉ」２０２２年２月号より。