ぼくの新店めぐり~茶殻までおいしく 和を楽しむ甘味処「和茶カフェ156」
豊かな楽しみ、茶殻まで
店の特徴は甘味を楽しんだ後に提供される2煎目のお茶と、カツオ節とあえて食べる茶殻だ。甘味を食べ終える頃に湯冷ましとともに砂時計が提供され、お茶が出るまでの1分半の待ち時間を一つの楽しみとしている。
湯飲みに最後の一滴を注いだ後、急須から取り出した茶殻とカツオ節を、備えられたポン酢であえる。ほろ苦くも淡泊な茶殻は、青菜のおひたしのような味わいとなり、やや甘みが残るあっさりした2煎目のお茶との相性が良い。
「ここで1杯味わってもらえたら、きっとご家庭でいただくお茶をもっと楽しめるはず」と浜田恵子マネジャー。
こだわりの食材で提供
提供するお茶によって温度や抽出時間を変え、それぞれの茶葉のおいしさを最大限に引き出すという。一般には塩味の後に甘味を味わうのが主流だが、「少し変わった楽しみ方を提供できれば」と浜田マネジャー。
提供する食材にもこだわり、日本茶はオーガニックを中心として、あんこもオーガニック食材で作られる。小豆は十勝産100パーセント、白玉は自家製を提供するほか、トッピングされるアイスは音更町に昨年オープンしたル グラシエ(はるこまベーカリー内)から仕入れる。
豊かな生活をあなたに
都屋は振り袖や和服のレンタル・販売、フォトスタジオも備え「晴れの日」の需要に応えるほか、「女性に精神的な豊かさを提供したい」として美容室やヘッドスパも備える。ラクジュアリ ライフ(豊かな生活)をコンセプトとした店内に、味覚の豊かさが加わった。
店名の156(イコロ)はアイヌ語で「宝物」を意味する。「十勝の人にとって宝物のような場所になれば―」
寒い冬、和を楽しむ日本茶カフェに足を運んでみては?
<和茶cafe 156(イコロ)>
帯広市西19条南2ノ25(花いち都屋内)、午前10時~午後5時半、水曜定休、電話0155・66・5075。24席。