英国から十勝を想う…マリノみどりの徒然ｔｗｅｅｔ＠Ｄｅｖｏｎ（４８)「イギリスでの新聞事情」

　イギリスの週末は、“ニュースエージェント”と呼ばれるコーナーショップ（コンビニほど便利ではありません）に新聞を買いに行くことから始まります。最近の世代は新聞よりも携帯でニュースをチェックしていますが、60歳以降の年配者は「一杯の紅茶と新聞」で始まる週末の朝が習慣のようです。ちなみに 彼らは新聞を「ニューズペイパー」とは呼ばずに“ペイパー”と省略するため、当初は「え?紙??」と思った筆者（笑）。

　新聞の種類は驚くほど多く、階級や支持する政党によって購読者が分かれます。上、中流階級や保守派が好んで読む新聞は、記事に使われている英単語が非常に難しく、外国人の私にはかなり至難です。辞書が必要なほど! 次に労働者階級（とは言っても学校の先生だとか銀行員）などのプロフェッショナルが読むPaperは比較的わかりやすく現在の保守派政治を批判しています。そして水着のセクシー美女が2面に掲載されているゴシップ系の新聞は、初心者レベルの英語でも読めてしまうという代物。これはまともな教育を受けなかった市民向け。

　声のトーンや言葉遣い（ボキャブラリー）で育ちがわかってしまうこの国では、新聞選びにも慎重になってしまうのです。

◆英国から十勝を想う…マリノみどりの徒然tweet@Devon
幕別町出身、英国Devon在住のマリノ みどりさんが英国の日常や文化などを紹介するＣｈａｉの連載です。

※フリーマガジン「Chai」2019年6月号より。
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