2024年4月号

特集/ときめきのプリン&愛しのシュークリーム

英国から十勝を想う…マリノみどりの徒然tweet@Devon(58)「イギリスで甘党にならない理由」

 イギリス人のチョコレート摂取量、半端ではない(笑)。日本のものに歯ごたえがありすぎると感じるのは、おそらくヨーロッパのリッチな食感に慣れたから…。そして、この国のものはすごく甘い!!驚くのはバースデーケーキです。スポンジをICINGという砂糖細工で飾ります。こちらの「ケーキ」とは、生ものではなく(砂糖をいっぱい入れるから)何日も日持ちして、デザインも素晴らしく手が込んでいるもの。そのクリエイティブ加減は腰が抜けるほど。味はというと、“甘い”です。クリスマスケーキだとアーモンド風味のマジパンで加工するので少し香りはありますが、やっぱりただただ甘い。スポンジにしても日本人好みのフワフワではなく、ずっしりドッシリ。日曜日に家族そろって食べるローストディナーでは、その2cmほどのスライスだけでも立てないほどに満腹。でもこの国の人はペロリ。しかも!そのあとに“PUDDING”と呼ばれるデザートを平らげるのです。

 甘いものは別腹とは言いますが、デザートだけで1食分のボリューム。彼らには牛と同じく胃がいくつかあるのかもしれません。そういうわけで、周囲の人たちがあまりにも甘いものをたくさん食べるので、「putting me off!(=食欲減退)」。“食べる気が失せる”という感じでしょうか、そんな風に表現します。

英国から十勝を想う…マリノみどりの徒然tweet@Devon
幕別町出身、英国Devon在住のマリノ みどりさんが英国の日常や文化などを紹介するChaiの連載です。

※フリーマガジン「Chai」2020年4月号より。
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