英国から十勝を想う…マリノみどりの徒然ｔｗｅｅｔ＠Ｄｅｖｏｎ（６６）「遠く離れた故郷を想う日々」

　“住めば都伝説”崩れる…この混沌にはうんざり！（笑）

　英国北部は生活水準が低めで、移民も多い。家族や親戚たちが大人数で小さな家に住み、大きな大学も多いため、諸外国からやってきた学生たちがフラットシェアやハウスシェアをしています。南部よりもその割合は断然高く、それ故新型コロナの罹患率も高い。医療崩壊を起こす前に、と今回のナショナルロックダウン。でも私の住む南方面は、新型コロナ専用の病院を設立したにもかかわらず患者がいないので、その施設はガン病棟に転用されています。なのに！“ナショナル＝全国”。政治家たちの決断は「県境を閉鎖すればよいのでは？」と願う国民の鬱憤（うっぷん）を増幅。規定に従い真面目に生活している（誰も調べに来ませんが！）、安全な地方都市までもが強制的に自宅待機を課せられるとは、なんと理不尽な！　教養ある「一般市民」は秩序を守っているのです。

　階級社会を憂うことが多い今日この頃。日本では家庭の事情がどうあれ、学校と社会が“マナー”や“他人と自己の尊重”を教えます。そんな日本と、教育システムがまるで違うということに、８年目にして気が付きました。指導者たちは勉強のできる学生に注目、劣等生には目をすら向けずに…この政治が現社会に残している傷は、とても深い。

　ｔｏ　ｂｅ　ｃｏｎｔｉｎｕｅｄ…

◆英国から十勝を想う…マリノみどりの徒然ｔｗｅｅｔ＠Ｄｅｖｏｎ
幕別町出身、英国Ｄｅｖｏｎ在住のマリノ　みどりさんが英国の日常や文化などを紹介するＣｈａｉの連載です。

※フリーマガジン「Ｃｈａｉ」２０２０年１２月号より。