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孤独なレースも「完走」に達成感 オンラインマラソン走ってみた

藤島 諒司

十勝毎日新聞社 総務局

 晩秋の十勝を市民ランナーが駆ける「フードバレーとかちマラソン」(実行委員会主催)が、今年は新型コロナウイルスの影響でオンライン開催されている。スマートフォンのアプリを使い、個人で走ってエントリーする方式で、1日の開始後、すでに「完走者」が多く出ている。感染拡大防止対策として採用された「新しいマラソンスタイル」を体験してみた。(藤島諒司)


◆静かにスタート
 過去最多の5930人が参加した昨年の大会では、ハーフは男女3487人が一斉に帯広市内の藤丸前をスタートした。オンライン開催の今年のスタートはまずはアプリの登録。十勝毎日新聞社前でスマホにダウンロードし、静かにスタートを切った。

 コースは限定されておらず、1カ月間(1~31日)の累計距離で認定してもらえる。時間と場所を選ばずに走れるので参加するハードルは低い。自分は、帯広市街地を芽室、幕別のそれぞれの境界線をまたいで横断すること、日程を分割せず一気に走り切ることを決めた。


 大会参加は3年ぶり。以前に出場したときはぎりぎり2時間を切る程度のタイムだった。普段の運動習慣は、週1、2回のジムでのランニングとほぼ毎週の登山。30代になって初めてのマラソンだが、運動量は最近の方が多いためコンディションは良好だ。


◆心地よい秋の空気
 実際の走行のスタート地点は緑ケ丘公園内の帯広百年記念館前とした。公園内ではエンジニアの同僚と一緒に走った。木々の葉が枯れ始め、秋の様相が色濃くなる緑ケ丘公園。走り始めの疲れを感じるとともに公園の新鮮な空気が心地よい。

 児童会館、帯広美術館を横目に小径を走り抜け、おびひろ動物園の正門前へ。エントリーするコースによって必要な「十勝らしい風景と自分の写真」を動物園をバックに撮影した。走行距離はまだ1キロほどだ。


 続いて弥生新道を経て大空地区へ向かった。途中、大会協力店の「ら~めん胡風」に立ち寄り、参加者に配られる「帯広の極上水」をいただいた。声援を受け、「完走後にラーメンを食べに来ます」と約束し、店を出発した。

 帯広の森ではランニングをする人を何人か見かけた。大会にエントリーしている人がいればいいなと思い、信号待ちの時にあいさつし、エールを送り合った。築山「もりの山」に休憩で立ち寄り、市街地を見渡す風景を眺めながら呼吸を整えた。


◆抜かれて悔しさ
 残りの行程は同僚と別れ、孤独な走りとなった。白樺通りを芽室方面に向かい、帯広広尾自動車道の下にある芽室町のカントリーサインで折り返した。

 ここまでで約11・5キロ。後半戦は白樺通りを幕別方面に向かった。途中、後ろからランナーに追い抜かれる。今大会は順位はつかないが、ちょっと悔しい。

 帯広協会病院付近でエントリーできる21・1キロに到達した。幕別町に着く前にハーフの距離に達してしまったが、走り続けることにした。橋を渡り切り幕別町のカントリーサインに到着。走行距離は約23キロ、時間は3時間弱。孤独なレースはこれにて終了した。


◆応援のありがたさ実感
 同僚は大会本番を意識して白樺通りと帯広の森を中心に走っていた。完走タイムは昨年に比べて大きく落ちており、「苦しくても乗り切れるのは、地域住民の方々からの沿道の応援、運営スタッフ皆さんの手厚いサポートがあったからだと改めて実感した」と話した。

 昨年までと違い、沿道の応援や一緒に走るランナーからの刺激がないのは寂しさも感じる。だが、走り切ったときの達成感や充実感はオンラインでも十分に感じることができた。コロナ禍でイベントが次々と中止になる中、イベントに参加できたことがありがたい。


 大会は今回で9回目を迎えた。10回目を迎える来年の大会はどのような開催方法になるのか分からないが、自己ベストを目指してぜひ出場したいと思った。




■2020年「フードバレーとかちマラソンon the WEB」
 参加無料で、スマートフォンのアプリを使って参加する。種目はハーフマラソン(21・0975キロメートル)1種のみで、期間内に累計走行距離が規定の距離に達したことで完走とみなす。完走後にエントリーする。

 給水ポイントとして利用できる大会協力店(チェックポイント)を、管内19市町村に41店(うち帯広市内は14店)設置。参加特典(抽選)には、来年の大会に無料で参加できる出走権のほか、協力店で使用できる「十勝満喫チケット」(500円分)を2000セット用意する。

 参加コースは(1)十勝じゃなくても頑張るぞ(2)十勝を楽しむぞ(3)十勝のお店を応援するぞ-の3コース=図参照。コースに応じて協賛企業が用意する特典の抽選対象となる。

 (3)の参加者のみが対象となる特別抽選品には、十勝在住の漫画家横山裕二さんが週刊少年サンデー(小学館)と十勝毎日新聞で連載している漫画「十勝ひとりぼっち農園」への出演権(1人限定)もある。

※詳しいエントリー方法などは公式ホームページへ⇒https://www.foodvalley-marathon.com/

▼FM-JAGAのDJ栗谷昌宏による参加方法解説動画

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