南極地域観測伝統 コンクウイスキーの配布

缶からポンプでウイスキーを移し替える自衛隊員

缶からポンプでウイスキーを移し替える自衛隊員



 南極地域観測で伝統となっているコンクウイスキーの配布が7日、行われた。

 名前の語源は英語のConcentration Whisky(濃縮ウイスキー)の最初の4文字を取っている。アルコール度数は55.3度で通常のウイスキーよりも高い。野外活動が多い隊員のことを考え、寒くても凍らない度数の高いウイスキー原酒が選ばれている。今年はニッカウヰスキーの「鶴17年」が提供された。配布量は一人500ミリ。瓶は各自で用意するか、記念ボトルを購入する。

 自衛隊員が50リットル入りの小型ドラム缶からポンプでボウルに移し替え、おたまとじょうごで瓶に入れていく。

 海上自衛隊の山下勝己補給長によると「おそらく初代の砕氷艦『宗谷』のころに始まった。最近はおみやげに持ち帰る人も多くなっている」と話す。配布が終わるころには観測隊公室はウイスキーの甘い香りでいっぱいになっていた。

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