タグ南極観測船しらせ

シドニー到着

「しらせ」からシドニーの街並みを見る観測隊員ら

「しらせ」からシドニーの街並みを見る観測隊員ら

 ようやく文化圏に到着。越冬隊員にはこの言葉が一番気持ちを表しているだろう。2月14日の最終便で昭和基地を離れて以来、船に揺られ苦しい日もあった。

 着岸したのはシドニー中心部のオーストラリア軍港だ。狭い入り江を進み、薄緑色の軍艦の横をすり抜けて到着した。特に56次の越冬隊員は1年4か月ぶりのオーストラリア上陸とあって、興奮した様子で中央部のビル群を見ていた。

 船内で防疫検査と入国審査を済ませ、約1か月半ぶりの陸地を踏むことができた。埠頭から見る「しらせ」は異様なほど大きい。お椀型の形状にオレンジに彩色の船はフェンスを挟んだ通行人からも注目を浴びているのが分かった。気になるものがいろいろある場所だが、撮影禁止。理由は軍港だからだ。

 シドニーの街を少しぶらぶらするが、あまり新鮮味を感じられない。アジア系の人たちが多いせいなのかすぐに馴染んでしまった。しばらく離れていたのだからもう少し都市の香りに驚くものかと思ったが、たかが4か月。越冬隊にはかなわない。

甲板に並ぶ自衛官

甲板に並ぶ自衛官

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