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世界自然遺産「知床半島」

北海道の東端に位置し、オホーツク海に突き出た知床半島は、2005年7月にユネスコが世界自然遺産に登録した。知床半島の中央から先端までの陸地部と、周辺海域部を合わせた710平方キロメートルの登録区域内には、1964年に全国で23番目の指定を受けた知床国立公園があり、半世紀にわたって自然環境が保護されている。

2015年は世界自然遺産登録10年

知床半島は、南半分が人口5652人(6月末現在)人の根室管内羅臼町、北半分は人口1万2222人(6月末現在)のオホーツク管内斜里町にまたがっており、年間170万人を超える観光客が訪れる。2014年は国立公園指定50年に当たり、15年は世界自然遺産登録10年の節目を迎える。知床半島は、流氷が着岸する世界最南端の場所とされ、流氷がもたらす植物プランクトンによって自然豊かな動植物の楽園が形成されている。陸地にはシマフクロウやオオワシなどの国際的希少種や、知床半島の固有種とされるシレトコスミレなど、珍しい動植物が生息・生育している。海域部では、クジラやアザラシなどの海獣を見ることができる。中央部は、降・積雪がない夏期限定で知床横断道路が開通するため、自動車で訪れる観光客も少なくはない。羅臼町側にある「道の駅知床・らうす」からは、天候に恵まれれば北方領土のひとつ国後島を望める。

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手付かずの自然を海側から満喫、ホエール・バード・流氷ウォッチング

知床半島の先端部は自動車道がないため、徒歩か、船を使って海側からアプローチするほかは近付けない。海岸線は、ほぼ手付かずの状態で自然環境が保護されており、大人気の観光クルーズではその一端を垣間見ることができる。天候など条件が良ければ、夏期はクジラやイルカ、シャチなどの様子を見ることができる。冬期は、流氷やオオワシ、アザラシなど夏とは違う景観を楽しめる。知床の観光で人気の観光クルーズではさまざまな野生動物と遭遇する。夏期は、1回約2時間半の乗船で天候などの条件が良ければ、最大体長15メートルを超えるマッコウクジラをはじめ、ミンククジラ、シャチ、カマイルカ、イシイルカ、渡り鳥のハシボソミズナキドリなどと出会える。冬期は、1回1〜2時間の乗船で、流氷の上をはばたく天然記念物のオオワシやオジロワシをはじめ、トド、ゴマフアザラシ、クラカケアザラシなどを鑑賞することができる。

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Access

十勝からのアクセス

帯広から羅臼までは距離にして約270キロメートル、車で約5時間かかる。帯広から足寄方面に進路をとり、弟子屈、中標津などを経由し、途中、4つの道の駅(『おとふけ』、『あしょろ銀河ホール21』、『摩周温泉』、『知床・らうす』)で休憩をとりながら、のんびりとドライブを楽しむのもいいだろう。

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