南極地域観測隊(JARE)の私物持ち込み


 11月10日、東京の大井埠頭に停泊する南極観測船「しらせ」内に私物を搬入した。持ち込むことができる荷物は、ひとり段ボール5箱分まで。詰め込んだものは、下着から南極特有の防寒着、食品などと数多い。

 隊員の装備はある程度用意されているが、同行者として参加する私は、配布されるリストに沿って用意する。準備は8月末から開始。アウトドアメーカーなどから大量に購入したため我が家は大出費だったが、何とかそろえた。他の隊員より撮影機材が多く、どうしても段ボールにして1箱分足りない。段ボールから出し入れを繰り返し、ようやく梱包を終えて東京に郵送した。

 搬入当日、段ボールを持って乗船しようとするが、よくばって2箱ずつ運んだため、途中で荷崩れした。危なく貸与品の衣類を海中に落とすとこだった。船の入り口で見守っていた自衛隊員も私の行動にあわてた様子だった。申し訳ありません!

 船内に入ると、各自の名前が書かれた札があり、乗船したら裏返す決まりになっていた。船内を見渡したが、2013年に広尾町十勝港で取材のため乗船したときの記憶はまったくといっていいほど残っていなかった。2人1部屋の隊員船室は4畳くらいだろうか。同室予定の苫小牧の教諭がたまたま、同時刻で荷物の搬入に来ていて一緒に作業をした。

 「しらせ」は、11月16日に日本を発つ。隊員らは12月2日、空路でオーストラリアまで行って乗船する。取り決めで、オーストラリア入国時は食品の一切の持ち込みが禁止されていることを、搬入の前日に知った。

 それを聞いてか、同室の教諭は梅酒のパックなどを買い足していたが、私は時間がなかった。船内で‘飲みにケーション’できないのが残念だ。




南極への荷物


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