南極観測船「しらせ」内でかいわれ大根の栽培が行われている。
日本で2種類のかいわれ大根の種を合わせて20㌔を積み込み、海上自衛隊の調理を担当する伊藤英樹給養員が「しらせ農園」の管理者になっている。誰でも栽培は可能で、すでに5班分に配布済みという。
育て方は湿らせたガーゼに種をばらまき、蛍光灯の下に置くだけ。1週間ほどで10センチほどに成長する。収穫したかいわれ大根を調理室に持っていき、重さを競う。優勝者にはお菓子が贈呈される。
伊藤補給員は「出港してから3か月経つと生野菜が食べられなくなる。そんな時かいわれ大根は彩りになる」と話す。中には育てたかいわれ大根を夜食のカップラーメンに入れて独り占めする人もいる。
実際にかいわれ大根を育てている菱沼正樹補給員は「船の中は緑がないので、かいわれを見るといきいきとする」と話している。