タグ南極観測船しらせ

オーストラリア観測隊長インタビュー

ジョン・レーベン隊長(53)消防士。15歳の時オーストラリア軍に入隊し23年間務めた

ジョン・レーベン隊長(53)消防士。15歳の時オーストラリア軍に入隊し23年間務めた



 オーストラリア観測隊長に聞いた。

―2月24日座礁事故時の状況は
オーロラオーストラリス号は2月15日にモーソン基地に到着し、天候が良い日が1日でもあれば任務を完了し出航する予定だった。座礁の日はブリザードの状況で視界が全く利かなかった。船の左舷側から風にあおられ、100~200メートル動かされて陸に座礁した。海洋科学者は船の上にいたが、風が収まった後、大きなボートで基地まで移動した。

―隊員の様子は
 ブリザードの中で船員は船の中にいた。一番安全だ。水もあるし食料もある。座礁後はみんなすごく心配で、静かになってしまった。

―救助要請については
 まず、オーロラオーストラリス号の船の会社やホバートにあるオーストラリア南極局(AAD)に連絡した。そこからロシア、中国、フランスなど輸送手段を持っている国すべてに当たった。すべての国が助けに応じてくれたが、冬が近づき、航空機の輸送も難しくなりつつある中、収容能力に優れている「しらせ」にお願いした。みんなとても喜び、興奮した様子だった。

―「しらせ」船内での隊員の様子は
 守られているという気持ちになっている。安心して生活している。日本の南極地域観測隊や自衛隊に暖かくされ、とても歓迎されていると感じている。

―ケーシー基地到着後の予定は
 13日には基地から約60キロ離れた滑走路に航空機が到着する予定になっている。日付は未定だが、オーストラリア軍のC-17航空機がヘリコプターの輸送を行うことになっている。


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