タグ南極観測船しらせ
16日午前1時ごろ、艦橋から「オーロラが出た」と放送があった。前日の昼から氷海を出た南極観測船「しらせ」は揺れ始め、まともな生活が送れない。深夜の放送でもすぐにわかるほど睡眠が浅かった。
外への扉を開けると甲板上は雪が半分凍った状態で、滑って危険だ。既に数人がカメラを持って空を見上げていた。今の南極海は日が沈むが、完全に暗くなってはいなかった。オーロラは肉眼ではほとんど見ることができない。三脚にカメラを固定して写真を撮るが、あまりはっきりとしたオーロラではなかった。
部屋に帰る時、住吉昌直隊員とすれ違った。仕事で起きていたようで「初めの5秒は肉眼でも緑色に見えた」と一番きれいなところを目撃していた。