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自ら難病克服の松井医師着任 本別町国保病院

誠実をモットーに患者に向き合う意欲を見せる松井医師

 【本別】本別町国保病院(一条正彦院長)に9月1日付で松井智文医師(44)が着任した。専門は総合内科。難病を患い手術を受けた経験を持つ。着任から1カ月が経過し、松井医師は「患者さんとよく話し、先々まで見通しながら体を診るのが非常に大切と改めて思った。原点に返った気分。頑張りたい」と張り切っている。

 松井医師は静岡県浜松市出身。名古屋大学医学部を卒業後、静岡の規模の大きな病院で消化器内科の医師として勤務を始めた。

 「自分が患者さんの最後のとりで」と強い責任感を持って内視鏡を使った治療に励んでいたが、体調が優れない日が多くなった。消化管に炎症が起きる厚労省難病指定のクローン病と判明。体重も10年間で40キロ近く落ち、34歳で大腸を80センチも切除する手術に踏み切った。「もう医者を続けるのは無理かなと思った」と振り返る。

 手術は成功して体調も戻り、同県内の別の病院で救急医療に携わった後に総合内科医として6年間勤務。今年に入り、以前から頭の片隅にあった北海道への移住を考えていたところ、本別町国保病院の募集を知った。「十勝は初めて。雲が全くない晴れた日の青空は素晴らしい。未知の世界でこれまでとの変化を楽しみたい。人が優しくて困ることはない」と穏やかに笑う。

 妻と3人の子どもを静岡県に残し単身赴任中。「最終的には家族と本別で暮らしたい」と話す。趣味はマラソンで、土・日曜は10~15キロを走っている。体重は64キロを保っており、「内科は生活習慣病をコントロールするのが主な仕事。太っていたら説得力がなくなるので」と笑みを浮かべる。

 入院患者への巡回を朝早くに実施し、変化に気を配る毎日だ。モットーの「誠実」を体現していく。同病院は、常勤医師3人体制(内科2人、外科1人)となった。(北雅貴)

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