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障害児支援、芽吹く夢 大樹・ヤスダリネンサプライ会長 安田清之さん

オープンした自由学園大樹と安田さん(右端)、大樹のスタッフ。中央は村上施設長

 8月、帯広市東3南14に児童発達支援・放課後等デイサービス「自由学園大樹(たいじゅ)」がオープンした。運営するのは半世紀以上にわたり障害者雇用を続ける大樹町の「ヤスダリネンサプライ」。デイサービスを皮切りに、就労継続支援事業所の開設や障害者グループホーム(GH)の建設も計画する。同社会長の安田清之さん(74)は「(障害者が)親から自立し、安定した生活をして少しでも幸せになってほしい。人生をかけた夢です」と語る。(澤村真理子)

就労・入所施設の計画も
帯広に放課後デイ「自由学園大樹(たいじゅ)」

 8人きょうだいの安田さんは、すぐ上の兄がろうあ者だった。当時は障害者への理解が今よりも進んでおらず、両親の苦労をそばで目にしてきた。40年以上前に兄が亡くなった際、母親が「親孝行だったね」と言った言葉が印象に残る。自分たちが亡くなった後のわが子の行く末を心配する、障害を持つ子の親の思いが胸に響いた。

 同社は安田さんの父が創業。1970年に初めて知的障害者を雇用し、安田さん家族と数十年にわたり寝食を共にしていた。20年ほど前には、大樹町の自宅前に障害者用GHを建設したが、現在は建物を民間企業に貸している。

 自由学園大樹は、2年前まで同社の帯広支店だった2階建てを利用。5月から6月にかけて改装を施し、8月5日にオープンした。同じ建物内で就労継続支援事業所の開設を計画するほか、GHの建設に向けて近隣の土地も購入している。

 安田さんは「子どもたちは可能性を持っている。その子たちが『次に行く場所』を考えたい。将来的にそこまでいかないと福祉ではない」と持論を語る。

 大樹の対象年齢は3~18歳。学習支援や感覚統合支援(体幹トレーニング)などを柱とし、元中学校教員の村上敏克施設長はじめ4人のスタッフが個々に合わせたプログラムを行う。

 これまで帯広や音更、幕別、更別などから未就学児から高校生まで約20人が登録している。学校や自宅までの送迎も行う。村上施設長は「楽しく利用できる事業所でありたい。会長の夢をお手伝いできれば」と話す。

 随時、施設見学を受け付けている。利用には市町村役場での障害児通所受給者証の交付手続きが必要。問い合わせは大樹(0155・67・1105)へ。

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