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災害対策意識高めて 防災士の徳本里栄さんに聞く

「備えを進めていくうちに安心できるようになった」と話す徳本さん

 防災士で、防災・整理収納アドバイザーとして活躍する「レミューライフ」(帯広)代表の徳本里栄さん(49)は2011年、当時暮らしていた仙台市で東日本大震災を経験した。日頃の備えが功を奏して難を逃れた徳本さんは、各種セミナーで防災備蓄の必要性を伝えている。災害への心構えなどを聞いた。(澤村真理子)

 -ブラックアウトから4年。十勝の住民の防災意識をどう感じるか。
 私の防災セミナーでは、毎回参加者に事前アンケートを取り、困り事や質問を書いてもらっている。ブラックアウトから1年以内は具体的で細かな質問が多かったが、今は漠然としたものが多く、防災意識が薄れてきているように感じる。意識が高い人と低い人の差も見られる。備えていない人は、避難所に行けば行政が助けてくれると思っているのでは。

 -災害へ備え始めたきっかけは。
 夫の仕事で、震災の5年ほど前に仙台市に引っ越した。宮城県沖地震は30年に1度ほど発生していたので、食器棚やテレビの転倒防止策を施したり、防災グッズをそろえ始めた。夫は朝早くから夜遅くまで仕事なので、子どもを守るのは私と思っていた。

 最初は不安だったが、備えていくうちに「来るなら来い」という心境になった。地震が起きた時には自分としてできるだけの備えはやっている状態だった。自宅は茶わん3個を破損するだけで済んだ。地震保険に入っておくこともお薦めしたい。

 -何から手を付けていいか分からない人も多いのでは。
 10年前と比べて新しい防災グッズが出てきているので、まずは散歩がてらにお店に見に行ってほしい。普段使わないけれど捨てられないという物も備蓄に回せば自宅の整理にもなる。セミナーで防災グッズを紹介すると、「探したけれどお店で見つけられない」との声も聞く。お店側も常日頃から商品をアピールしてほしい。メディアの効果も大きいので、伝え続けていってもらいたい。

20、21日に講座
 徳本さんが講師を務める「あなたに合った防災リュックの作り方講座」が20、21日の午後1時から、コープさっぽろベルデ文化教室(帯広市西17南4)で開かれる。各回定員5人で、参加費は5500円。申し込みはレミューライフのホームページから。

<帯広市の備蓄>
 地震の想定避難者約3万人のうち4割の住民が家庭備蓄をしているとみて、残る約1万8000人×3食分を2025年度までに整備予定。8月時点での備蓄はアルファ米2万300食、サバイバル・フーズ8900食。この他、協定締結企業や国からの支援を見込む。

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