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帯畜大寮祭が3年ぶり再出発 コロナ禍での中止、くすぶる廃止論乗り越え

「寮祭をこれからも続くお祭りに」と奮闘する実行委員たち。左から吉田さん、藤田さん、江口さん、梅原さん、小澤さん

 昨年、一昨年とコロナ禍で中止となった帯広畜産大学の寮祭が25、26の両日、3年ぶりに開かれる。今年は感染対策のため外部からの客は呼ばず、学内開催となるが、「寮祭廃止」もささやかれた中で「今年が寮祭を続けるには最後の年」と実行委員たちが奮闘している。(近藤周)

 寮祭は、寮生が主体となり開催する同大の一大イベント。6月の土・日曜に行われ、最終週の本祭には寮生だけでなく各サークルや部活が屋台を出店するなどし、地域住民も多く訪れていた。

 地域と学生の交流の場としても一役買っていた寮祭だが、寮生からは祭りの準備・参加を強制されることや、実行委員の負担が大きいことに対しての不満が年々強くなっていた。76、77回と2年連続の中止でそれらの問題が表面化。「寮祭はもういいのでは」という雰囲気が流れた。さらに今年、寮祭を経験したことのある学部生は現4年生のみとなった。

 そんな中、77回の実行委員長、吉田涼さん(22)=畜産学部4年=が行動に出た。「寮祭は78代も続いている。それを途切れさせるのはもったいない」と、昨年10月に寮祭を運営するメンバーを有志で募集した。

 その呼び掛けで名乗りを上げたのが78回の実行委員長となった、梅原優奈さん(21)=同3年=。寮祭は未経験だが、「今年やらなかったら寮祭はなくなる」と、同級生の江口夏帆さん(20)=同=を誘い、運営に携わることを決意した。

 小澤くるみさん(22)=同4年=と藤田莉紗さん(22)=同=は寮祭を過去2回経験。小澤さんは「自分たちの代で寮祭を変えたいという思いもあったが、そのときの自分ではできなかった。2年たった今だからこそできることがある」と語り、寮祭を知る立場から新たな道を模索する。

 最終的に、33人体制となった実行委員。例年より会議を少なくし、無理のない範囲で活動していくが「今の自分たちにできる最高」を目指す。また、伝統で続けてきた企画は寮内の“内輪ネタ”が多く「時代に合っていない」との声もあったことを受け、企画を一新。今回は「部活対抗リレー」や「畜大生の主張」などみんなが楽しめる企画で「畜大生の交流の場にしたい」(梅原さん)という。

 次代以降、寮祭を続けるかは後輩たちに委ねることにしている。江口さんは「後輩たちがもう一回、こういうお祭りを恒例行事として開催したいと思えるような寮祭にしたい」と話し、その思いが実行委員のモチベーションになっているという。

 寮を管轄する同大の学生支援課は「規制ばかりで学生も大変だと思うが、コロナでもできる企画を考えてくれている。できる限りサポートしていきたい」としている。

 2年の中止を経て節目を迎えた寮祭。同時に先輩たちが築いてきた「78年」という重みもある。藤田さんは「2年間、寮祭について考え、やっぱり続けたいと思った。次代につなげられる寮祭を作りたい」と話す。寮祭の歴史を絶やさないため、「前と違う、誰も経験したことのない寮祭」で再出発する。

関連写真

  • 完成した横断幕を掲げ記念撮影する寮祭実行委員(実行委員会提供)

    完成した横断幕を掲げ記念撮影する寮祭実行委員(実行委員会提供)

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