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光ファイバー網、十勝管内全域に

ドローンを使った種まき作業の様子。スマート農業のインフラとなる光ファイバー網が管内全域で整備された(2021年6月、更別村内で)

士幌・新得・幕別カバー
 農村エリアを含む管内市町村の全域(居住エリア)で7月下旬から、高速・大容量の光ファイバー網によるインターネットサービスが始まる見通しとなった。国の高度無線化環境整備推進事業を活用し、未整備地域を中心に2021年度から工事が一気に進んだ。カバー率が100%に達していなかった士幌、新得、幕別の3町も整備を進めており、NTT東日本は7月20日からサービス開始を予定している。(完戸雅美、安田義教)

スマート農業にも期待
 管内の光通信網は、09年度に池田、豊頃、本別、陸別、浦幌の5町がカバー率100%となり、その後、19年度に上士幌町も全域で整備が完了。21年度には、新型コロナ関連対策で国が補助事業を拡充したことが追い風となり、道内の104自治体で順次、整備が進んでいる。

 十勝管内でも同事業を活用し、今年3月に帯広、足寄、鹿追、芽室、更別、中札内の6市町村、4月に音更、清水、大樹、広尾の4町で農村地区等の整備を終え、すでにサービスがスタートしている。

 残る士幌、新得、幕別の3町は、7月にサービスがスタートする計画。これにより、十勝管内のカバー率は100%になる予定だ。

 総務省の資料によると、18年度時点で道内の世帯カバー率は98%に達していたが、農家世帯比では7割程度にとどまっていた。住宅が点在する農村部は敷設コストが大きいことが背景で、通信事業者が単独で行うには投資効果に見合わず、公共事業でも多額の費用がネックになっていた。

 しかし、コロナ禍のデジタル化推進で、地元負担の少ない国の補助事業ができ、管内自治体も活用して整備が進んだ。北海道総合通信局によると、同事業によって一部の地域を除き、道内のほとんどの地域で光ファイバーが整備される。

 農村部でもスマート農業の推進やオンライン教育の環境が整い、十勝地区農協組合長会の有塚利宣会長は「先端農業を行うためのインフラ整備が全域で完了したことは喜ばしい」と歓迎。同通信局は「農業が基幹産業の十勝では、光ファイバーの整備によってスマート農業の導入促進が期待される。また、企業活動ではPR動画の配信やネット予約、個人ではテレワークや動画視聴がスムーズにでき、さまざまな場面で利便性が高まる」としている。

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