ポロシリ「岩城由榮 魂の落ち着き先」
作家林芙美子の「放浪記」の冒頭は、唱歌「旅愁」の引用から始まります。
-私は北九州のある小学校で、こんな歌を習ったことがあった。更けゆく秋の夜、旅の空の、わびしき思ひ、ひとりなやむ、恋しやふるさと、なつかしき父母-
芙美子にとって唱歌の「旅愁」は、強く印象に残る歌だったのでしょう。
じつは芙美子には、帰るべき故郷はありませんでした。
<...
●この記事は会員限定です。勝毎電子版に登録すると続きをお読みいただけます。

