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豊田さんフルートプロへの第一歩 東京芸大付属音楽高合格

合格証を手に笑顔の豊田さんと赤部さん(右から)

 【芽室】芽室中学校3年の豊田翼さん(15)が、東京芸術大学音楽学部付属音楽高校に合格した。日本唯一の国立の音楽高校で、国内外で活躍する音楽家を多数輩出。将来はプロのフルート奏者を目指し、「オーケストラでもソロでも吹けるような演奏者に」と志を高くする。

 豊田さんは赤部里美さん(中札内)の教室に通い、昨年は日本ジュニア管打楽器コンクールで優勝するなど活躍。より表現を磨きたいと考え同校を受験した。

 定員は1学年40人の狭き門。東京芸大の教員から指導を受けられ、演奏会などの機会も多く設けられる。

 作曲、ピアノ、弦楽器、管打楽器、邦楽の5専攻。受験は5日間にわたり、初日の実技試験で約半数に絞られる。その後、2度目の実技、聴音、音楽理論、ピアノ演奏、新曲視唱といった音楽科目に加えて学科試験を行った。豊田さんが受験した管打楽器専攻は出願18人中6人が合格し、全体の合格者は38人だった。十勝からの合格は、大樹町出身の石黒龍一さん(ピアノ専攻、現在は東京芸大4年)以来。

 豊田さんがフルートを始めたのは小学5年生の時。オーケストラの音色にひかれたのをきっかけに、両親に頼み込んだ。練習の成果は着実に実を結び、中学1年時に全日本学生音楽コンクールの北海道代表に。中学3年の今年度は全国大会で3度トップに立った。

 同校への進学を視野に入れたのは昨年9月ごろ。周囲から勧められたが、「東京芸大の先生に習い、3、4年掛けて準備してくる生徒がほとんど。3カ月での受験対策は難しい」と感じていた。それでもより実力を伸ばせる環境に身を置きたいと、一から猛勉強。音楽科教諭の母かおりさんと父端吾さんに教わりながら、冬休みは朝から夜まで事細かにスケジュールを決めてやり通した。ピアノの仕上げはピアノ教室を運営する立花幸恵さん(帯広)に師事した。

 豊田さんは「両親や先生の支えのおかげ。より深い音楽表現を追求していきたい」と志を高く持ち、赤部さんは「鮮やかな表現がすばらしく、指導もすぐに自分のものにできる。プロの夢を現実にしてほしい」と努力をたたえている。

 豊田さんは3月25日午後6時半から、帯広市内のとかちプラザレインボーホールで、オーボエ奏者の根本千香子さん(帯広)とデュオリサイタルを開く。詳細は今後決定する。
(松田亜弓)

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