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病気や障害を乗り越えホールスタッフに挑戦 「優しさに包まれる料理店」開催

車いすに乗って給仕をする別府さん(右手前)

 認知症のある高齢者や耳が聞こえない人らが病気や障害を乗り越えてカフェのホールスタッフを務めるイベント「優しさに包まれる料理店」が帯広市内で開かれた。当日の店内は学生や夫婦、家族連れら予約客でにぎわい、心のこもったおもてなしとおいしい料理が大好評だった。

 地域支援団体ほっとすてーしょんの宮本拓也代表が団体の初活動として開催。13日に市内の「あがり・框」で開かれた。当日限定の「料理店」は14組35人の予約客のみに対応し、80代を含む高齢者4人がお客を出迎え、帯広大谷短期大学介護福祉科の生徒3人がボランティアで車いすを押すなどのサポートをした。

 1人暮らしの高齢者がコロナ禍で老人会の催しなどもなく孤立を深め、自宅を訪問して話をすると楽しそうにしている様子から、人とつながる喜びを感じてもらうことを目的に企画。あがり・框の中村千代子さんらの協力体制を作り、十勝で初の試みを実現した。

 車いすに乗った別府ユキさんはホールスタッフを務め、「昔、食堂や事務員として働いた。人と出会い、話して楽しい。こんなの働いたうちに入らない」と笑顔を見せ、はつらつと注文の品を運んでいた。娘を誘って来店した市内の団体職員柴田聡美さんは、「てんぷらもカラッと揚がりおいしい」と笑顔で話した。

 ボランティアとして参加した同短大2年の堀内真紀さんは「(介助をしながら)皆さんが、つながりを求めているのを感じた。役割を持つことが、いかに大事か知った」と話した。宮本代表は「来年春にも2回目を実施し、今後は半年に1度は実施したい」と意欲を語った。(馬渕智子通信員)

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  • 柴田さん(左)

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