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大空地区で宅配業務に本格参入 十勝バス

配送で使う「かちばすキリン便」

 十勝バス(帯広市、野村文吾社長)は25日、ヤマト運輸から業務委託を受け、帯広市大空地区を対象に宅配業務を開始する。十勝バスが同地区で進める利便性向上の一環で、通販サイトの荷物を所有する自動車で配達する。今後、配達区域や配送品目を広げ、新たな事業の柱にしたい考えだ。

 ヤマト運輸はネット注文による対面の受け渡しにこだわらない「置き配」対応の商品を「EAZY(イージー)」と分類。配達日指定やクール便などの商品で対面配達に注力し、イージー商品の配達は全国各地の事業者に委託している。

 十勝を含むヤマト運輸の道東主管支店(芽室町)のエリアでは、人口減が比較的緩やかな帯広のみでイージーの委託配達を進めてきた。市内ではイージーの約8割を委託業者が配達しており、十勝バスは5社目の委託先となる。

 十勝バスにとっては、ヤマト運輸から委託を受けることで新たに顧客を開拓する必要がなく、配達ノウハウを吸収し今後のエリア拡大につなげやすいと判断した。コロナ禍でバス収入が落ち込んでおり、新たな事業として期待している。

 配達するのは3辺の長さが160センチ以内で、重量は25キロまでの荷物。当面は管理職10人ほどで分担し、4月以降、専属スタッフの配置も検討する。

 ヤマト運輸の道東主管支店では、大空地区の荷物を帯広南センター(市西10南34)で集配。十勝バス社員が専用の軽自動車「かちばすキリン便」に荷物を載せ、一戸ずつ配達する。大空地区で届けるイージーは1日30~50個程度。

 19日には十勝バス本社で、配達業務で使う端末の操作方法などについて講習会を開催。長沢敏彦事業本部長は「大空地区で進めるまちづくりの活動の中でも、実際に荷物を届けることで住民の方との距離も近づく」と話す。

 ヤマト運輸は「ECサイト(ネット通販)の注文が伸びる中で配送パートナーや対応可能なサービスは今後も増やしていきたい」(本社広報)としている。

 十勝バスは約3年前から足寄-陸別間の路線バスでも、ヤマト運輸の荷物を届ける「貨客混載」事業を展開している。(本田龍之介)

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  • 大空地区で宅配業務に本格参入 十勝バス

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  • 配達で使う端末の説明を受ける十勝バスの社員

    配達で使う端末の説明を受ける十勝バスの社員

  • 配達で使う端末の説明を受ける十勝バス社員ら(19日)

    配達で使う端末の説明を受ける十勝バス社員ら(19日)

  • 配達で使う端末の説明を受ける十勝バスの社員

    配達で使う端末の説明を受ける十勝バスの社員

  • 十勝バスで行われた配達で使う端末の講習会(19日)

    十勝バスで行われた配達で使う端末の講習会(19日)

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