市税収納率最高更新 18年度96・8%
帯広市の2018年度の市税収納率は96・8%と、前年度から0・49ポイント上がり、過去最高となった。景気回復を背景に18年度分の収納率が向上したのに加え、過年度からの滞納繰越分が減少していることが要因となった。過去最高を更新するのは10年連続。
市税には住民税や固定資産税、軽自動車税などが含まれる。18年度の徴収すべき額は232億5000万円。このうち収納したのは225億1000万円だった。
収納率は景気悪化の影響を受けて2000年代は90%を下回る状態が続いていた。滞納処分の強化や、時効などで徴収できなくなる不納欠損処分、景気回復などを背景に05年度以降は上昇傾向に転換。09年度からは過去最高を毎年更新している。
18年度に賦課、徴収した現年分に限ると、222億6000万円を収納。収納率は前年度比0・12ポイント増の99・04%となり、目標の99%に初めて到達した。
全国平均は99・22%(17年度)で、差は年々縮まってきているが、依然下回っている。市納税課は「きめ細かに相談に応じ、納付につなげたい」とする。
各年度の現年分の収納率向上を図ってきたため、滞納繰越額も減少が続いている。18年度末で前年度比8・4%減の7億900万円で、徴収すべき市税全体に占める滞納繰越額の割合(滞納繰越率)は3・32%と0・53ポイント減少した。
滞納繰越分の収納率は18年度で31・69%(前年度比0・73ポイント増)。全国平均より高い割合で推移しているが、14年度以降はそれまでの上昇傾向が一服している。滞納分の徴収は難しくなるため、同課は「繰り越しにならないよう、期日内の自主納付を促したい」としている。(伊藤亮太)