家具塾で宮本茂紀氏が手掛けた椅子を学ぶ
建築家や家具デザイナー、職人などが家具について学ぶ「家具塾」が20日、帯広市内のミネルバ十勝で開かれた。家具制作のミネルバ(東京)の宮本茂紀代表が手掛けた椅子について学んだ。
家具塾は2014年に始動。主に東京で活動し、実際に家具に触れ、空間に身を置きながら体・家具・空間の関係と可能性を問い直すことをコンセプトとしている。年に4回開催し、十勝では初めて開催された。
今回は東京など主に道外から約30人が参加した。ミネルバ十勝はミネルバの十勝工場で、宮本代表がこれまでに手掛けた椅子やソファ、制作過程で作られた試作品など貴重な品が100点以上保管されている。
参加者はアトリエに展示されている椅子やソファを見学。中には発泡スチロールで作られた軽量で丈夫な椅子や電気を通して背の部分が光る椅子など一風変わった珍しいものもあった。
宮本代表はこれまでに制作に関わった海外デザイナーによる椅子などを数点取り上げて紹介。デザイナーとのエピソードなども交えながら椅子の構造や機能性を話した。1960年代に登場したウレタンの塊を金属で縛ったソファについては「既存の作り方から全く異なったもので、訓練された職人以外でも作れるものが出てきた」などと説明していた。(川野遼介)