会場から熱い「ちほコール」も 浦幌ちほさん凱旋試合
【浦幌】浦幌町出身のプロレスラー浦幌ちほさん(39)=札幌市、北都プロレス所属=の「凱旋(がいせん)大会」が6日、町総合スポーツセンターで開かれた。念願の地元大会で初勝利はならなかったものの、320人が駆け付けた会場には「ちほコール」が響き、浦幌さんの勇姿に惜しみない拍手が送られた。
浦幌さんは上浦幌中央小、上浦幌中、本別高卒。女子プロレスラーのドキュメンタリー番組でプロレスに関心を持ち、2021年に女子プロレス団体の門をたたいたが挫折。その後、プロレスへの思いが再燃して北都プロレスに入り、24年8月に38歳でデビューを果たした。今年7月、本名の松本千穂からリングネーム「浦幌ちほ」に改名した。
浦幌さんは第4試合のタッグマッチに登場。この日のために用意した赤を基調としたコスチュームでリングに姿を現すと、会場から「ちほコール」が起こり、リングに色とりどりの紙テープが投げ込まれた。
浦幌さんはセントーン(倒れている相手に、尻もちをつくように自身の体重を浴びせる技)やネックブリーカーなどの技を決めたが、ハイビスカスみぃさんのアックスボンバーからの体固めで敗れた。
浦幌さんは涙ながらに「凱旋試合がこんなに早く実現できると思わなかった。未熟者ですが、皆さまに(恩を)返していきたい。これからも応援お願いします」とあいさつ。この日最後のバトルロイヤルでは浦幌さんが優勝し、先輩レスラーに胴上げされた。
会場では家族や同級生をはじめ多くの知人が声援を送った。浦幌さんの父松本清史さん(70)は「昔からやりたいことをやりなさいと言ってきた。人生一度だから」と話し、娘の挑戦を見守った。上浦幌幼稚園から本別高校まで一緒だった本別町の新津彩花さん(39)は「感動しました。かっこいい。この年になってからの挑戦は素晴らしい」とたたえた。
試合後には、タオルなどのグッズ販売が行われ、サインを求める大勢の人が列をつくった。浦幌さんは「地域にこんなに応援してくれている人がいる。浦幌にも貢献していきたい」と力を込めた。(澤村真理子)
会場から熱いちほコールも 浦幌ちほさん凱旋試合
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