元芽室高校教諭の田口さん、池澤夏樹作品題材に授業 対談が新潮に連載予定
【芽室】帯広ゆかりの詩人・小説家福永武彦を研究する、有朋高校(札幌市)教諭の田口耕平さん(65)が11月25日と2日、前任校の芽室高校の2年生を対象に特別授業を行った。授業では福永氏の長男で小説家池澤夏樹さんの小説を題材にした。授業の内容は田口さんと池澤さんの対談で語られ、文芸誌・新潮で掲載される予定。
田口さんは昨年まで芽室高の国語教師として教壇に立ち、今年から有朋高に勤める。教員の傍ら、長年福永氏の研究を続け、池澤さんとも20年来の付き合いがある。今年、田口さんと池澤さんの対談企画が新潮で持ち上がり、2人は8月から芥川龍之介作品などをテーマに対談している。
授業は対談をきっかけに実現。田口さんは、教科書では扱われていない池澤さんの作品「倉庫のコンサート」を題材に、2年生2クラスで授業した。田口さんは同作品について「時間軸や色が、登場人物の死や主人公の立ち直っていく姿の暗示や伏線になっている」と話し、生徒たちと作品に隠された秘密に迫った。
新潮で来年連載
新潮社によると、2人の対談は2026年3月号から約1年間、全13回で連載する予定。田口さんは「高校生が文学の謎を読み解くのに同作品は非常に適している。そのことを対談でも解説できれば」と話している。(近藤周)









