コンビニ店員から村長、中札内村も紹介 人間模様描いた書籍「地方選」
全国7町村の首長選挙をめぐる風土や人間模様を赤裸々に描いた書籍「地方選 無風王国の『変人』を追う」(角川書店)が出版された=写真。「コンビニ店員の逆襲」と題し、中札内村を紹介している。
ノンフィクションライターの常井健一氏が執筆した。町村長選は現職の再選率が80%を超え、長期間、無投票が続くことも珍しくない。厳しい選挙に挑んだ新人候補を通し、地方のしがらみや変化などを取材した。
中札内では、コンビニエンスストア店員を経て当選した森田匡彦村長らを取材。コンビニ勤務で同情論が湧き、知名度不足を克服した森田氏の活動や、「枝豆帝国」と表現する農業関係者が政治的影響力を発揮してきた歴史などを分析している。
常井氏は「基礎自治体のリーダーを選ぶ大切さ、住民参加の重要さに光を当てたかった」と話す。道内関係では「仏頂面と波乗り男」と題し、日高管内えりも町も取り上げている。税別1700円。(池谷智仁)