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星野リゾート トマム 「雲海テラス」

リゾート施設「星野リゾート トマム」(上川管内占冠村)の「雲海テラス」が人気の観光スポットとなっている。雲海テラスは山麓のリゾートセンターからゴンドラに乗りおそよ13分、トマム山の山頂付近(標高1088メートル)にあるゴンドラ山頂駅に隣接する。駅の出口を一歩外に出ると、雲海が雄大な景色に白いじゅうたんのように広がっており、その圧倒的なスケールの大自然の神秘を前に、ある人は歓声を上げ、ある人は感動のあまりに言葉を失っていた。

 展望台はスープやホットドリンクが飲める「てんぼうかふぇ」がある港デッキ、山頂駅の上のお土産ショップのある灯台デッキ、西側に少し歩いたところにある渚デッキがある。さらに西側には仙人のさんぽ道があり岬デッキ(建設予定)まで続いている。トマム山(標高1239メートル)への登山口もあり、徒歩でおよそ30分で山頂まで登れる。遠くには日高山脈や十勝の山々、東大雪山系も望むことができ、早朝の澄んだ空気と雲海に浮かぶ山々の光景、そして雲海を照らす朝日が、辺りを一層幻想的な雰囲気にしていた。

3つのタイプの雲海

雲海テラスの営業が始まったのは2005年。初年度の来場者数は909人であった。しかしその美しい自然の大パノラマが反響を呼び、2013年にはついに10万人を越える11万2000人が訪れた。雲海は絶妙な気象条件が重ならなければ見ることができない。見られる日は確率で49%との観測結果が出ている。「見られれば幸運」、と心を躍らせ、訪れる人が後を止まない。

 見られる雲海の形は日によって異なるが、3つのタイプに分別されている。一つはトマム産雲海である。日中などに空気中に溶け込んでいた水蒸気が、夜間や早朝の冷え込みによって溶け込んでいられなくなり雲となって現れる。トマム山と日高山脈のような山々に囲まれた盆地状の地形に発生するタイプの雲海である。もう一つは太平洋産雲海で、北海道沖で発生した雲が十勝平野を覆い、日高山脈を越えて運ばれてくる雲海だ。雲の量や風の強さなど絶妙な気象条件が揃わないと見ることができず、トマムならではの地形で生まれる壮大な雲海であり、必見の価値がある。最後の一つは悪天候型雲海で、天気が悪いときやこれから悪くなるときに出る雲海だ。形状は刻一刻と変わり自然の猛々しさを感じることができるだろう。
※出典は『雲海仙人の雲海ガイドブック』より。

日の出と雲海

雲海テラスの営業期間は5月~10月。営業時間は時期によって違うので、詳しくは「星野リゾート トマム」公式HPの雲海テラス特設ページをご覧いただきたい。

 9月になるとゴンドラの運行開始時刻が日の出前となるため、朝一番に行けば、ご来光を見ることができる。もし雲海を見ることができなくても、晴れていれば東の空から昇る日の出と雄大な眺望を堪能することができる。雲海が出ていれば、朝日が雲海を赤く照らし、この瞬間でしか見られない朝焼けの絶景が見られる。ぜひ朝一番の早朝から行くことをおすすめしたい。また、もし日の出前のわずかな時間に、静寂に漂う雲海の姿と、夜空に輝く満点の星を見ることができたならば、見た者を魅了することは間違いないだろう。

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星野リゾートトマム

北海道勇払郡占冠村字中トマム、道東道トマムICから道道136号を西へ、JRトマム駅近く