パリ五輪柔道女子の金メダリスト角田夏実選手が27日、帯広署の「一日警察署長」を務めた。交通事故や特殊詐欺被害などの防止を目的に、帯広市内のイオン帯広店で啓発活動を行った。
同署の熊谷公人署長から委嘱状を手渡された角田選手は、交通安全や特殊詐欺被害防止、暴力団追放やクマへの注意を訴えた。また、署員らと共に、来店した家族連れなどに啓発グッズを配布した。
角田選手は「十勝はのどかでご飯がおいしく、リラックスできる」と話し、「少しの意識でも変わることは多い。皆さんが安全に過ごせるよう協力していきたい」と語った。
会場では質問タイムも設けられた。柔道をする子どもを持つ父親から「息子たちのモチベーションを上げるには」と聞かれると、自身の経験を交えながら「頑張った時にお菓子などご褒美があるよ、とするといい」とアドバイスした。角田選手のサインが当たるじゃんけん大会もにぎわった。
同署の佐藤寿哉刑事2課長は「会場は盛り上がり、広く呼び掛けられた。気を付けなければならないことは多くあるが、こういったイベントを通じて注意喚起できれば」と話した。(貞野真生)