NPO法人・とかち馬文化を支える会主催の講習会「馬の多様な利活用を推進する講習会」が7日、おびひろ動物園で開かれた。参加者は「ばん馬の観光商品開発」をテーマにしたワークショップなどを通じて、地域振興や理解促進の観点から「ばん馬活用の道」について探った。
JRA(日本中央競馬会)の特別振興資金助成事業で、同会が7年前から行う「馬学セミナー」の一環。昨年度から「ばん馬を活用した地域振興」をテーマにしており、今回で3回目。市民や学生ら約20人が参加し、前回(7月)で提案した「物販、イベント、旅行商品づくり」などに関する「実践的観光商品開発」に向けて、具体的な意見を交わした。
旅行商品づくり担当のグループは「とかちウマパラダイス」について発表。「多くの人にウマという動物を知ってもらい、親しんでもらう」ため、馬の大きさに合わせたポニー、ドサンコ、サラブレッド、ばん馬の各エリアを設置。さまざまな年齢層が馬と触れ合い、「引退馬の養老牧場としての機能も発揮できる」と強調した。
一方、参加者は、園内の「馬ふれあい舎」で、ばん馬の大きさなどを体感。昨年12月開設の同舎では、十勝の馬文化を伝える新たな拠点として、ばんえい競走馬を引退した2頭を導入している。参加者は馬にまたがったり、首筋をなでたりした。
講習会は来年度も開催される予定。(松岡秀宜)