【本別】十勝管内で豆類の収穫が最盛期を迎えている。今年は9月以降の昼夜の寒暖差が生育に好影響で、出来栄えは総じて上々のよう。コンバインによる収穫が大半だが、刈り取った作物を畑に積み上げて自然乾燥させる「ニオ積み」にこだわる農家もいる。
「日本一の豆のまち」を掲げるJA本別町は今季、豆類全体で約1774ヘクタールを作付け。うち金時は約335ヘクタール、小豆は約659ヘクタール、手亡は約28ヘクタールで生産する。
収穫は8月中旬の金時から始まり、現在は手亡や小豆が中心。佐野政利組合長は「希少品種のアカネダイナゴンを中心に、非常においしい豆ができた」と太鼓判を押す。
町西美里別の河野広明さん(76)は2ヘクタールで小豆と手亡を栽培。妻の町子さん(67)との二人三脚で、全てをニオ積みで収穫している。30日も腰をかがめたり背を伸ばしたりながら、刈り取った手亡を背丈ほどに積み上げた。
河野さんは「後期高齢者になったので重労働は厳しく、昨年より3分の1の面積で作った。ニオ積みは色味と風味が長所なので、これからも続けたい」と話していた。(佐藤匡聡)