でんぷん工場の製造ラインを流れる原料用ジャガイモ(須貝拓也撮影)

中札内の南工連ででんぷん製造が本格化

 【中札内】十勝中部と南部の7JAでつくる南十勝農産加工農協連(南工連、中札内村中札内西2線)で、即席麺や菓子の原料などに使われる「でんぷん」の製造が本格化している。原料のジャガイモがトラックで1日1800トンほど次々と運ばれ、加工後、全国に出荷される。

 8月26日から4日間ほど試験操業し、今月5日に本操業した。専用品種「コナヒメ」のほか、生食や加工用の規格外ジャガイモがベルトコンベヤーで工場内に送られ、すりつぶして液体と固体に分離し、脱水・乾燥の工程を経て粉状になる。

 今シーズンは約10万7000トンの原料受け入れを見込む。昨年に比べて8000トンほど少ないが、程よい暑さで昼夜の寒暖差もあり、生育条件の良さから品質は上々だという。工場は24時間体制で11月中旬まで動く。佐藤真章参事は「ライマン価(でんぷん含量)が21%超と昨年より1・5ポイントほど高い上に販売価格も堅調なので、生産者の収入増は期待できそう。作付け意欲の高まりにつながれば」と話していた。

 管内のでんぷん生産は南工連のほか、東部8JAで構成する東部十勝農産加工農協連(浦幌)とJA士幌町で行われている。(佐藤匡聡)

中札内の南工連ででんぷん製造が本格化

佐藤 匡聡

十勝毎日新聞社 編集局 経済・産業グループ

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