新たに１４３頭　八千代牧場で入牧始まる

　帯広市の八千代公共育成牧場で２０日午前、市内酪農家から受け入れた乳牛の一斉入牧が始まった。この日運び込まれた１４３頭は、１０月下旬まで４９６ヘクタールの広大な放牧地で過ごす。

　市が運営する同牧場は酪農家の負担軽減を目的に、出産前で搾乳ができない６カ月以上の雌牛を、１頭につき１日２２０円（冬期間５２０円）で預かっている。５月下旬から１０月下旬までは放牧地で、冬期間は牛舎で管理する。出産が近くなったタイミングで、酪農家の元に返す。

　この日は新たに１５戸から１４３頭を受け入れた。トラックで運ばれてきた雌牛は、体重測定や感染症予防のワクチン接種を行い、以前から預かっている雌牛と合わせて放牧された。牧場はこれで計約１０００頭の牛を預かることとなった。

　市農政部畜産係の花房孝行係長は「健康な状態のまま育成し、酪農家さんへお返ししたい」と話している。（山田夏航）