【浦幌】道内各地でクマの目撃情報が相次ぐ中、池田署(成田哲人署長)は8日、関係機関と協力し、浦幌中学校(石森裕章校長)で「市街地へのヒグマ出没時の合同対応訓練」を初めて行った。
浦幌町役場、道猟友会池田支部浦幌部会(田村直樹部会長)、浦幌中が協力。訓練は3年生31人がグラウンドで体育の授業を行っている最中に山の方からクマが現れる想定で実施した。
体育教諭が生徒を校舎内に避難させた後、警察に通報。警察から町役場を経て猟友会に連絡した。クマが校庭で徘徊を続け、学校敷地内での駆除となるため、同署員が警察官職務執行法に基づき駆除を命令し、猟友会の会員が100メートル先のクマをモデルガンで狙った。
訓練を終え、田村部会長は「あちこちでクマが出ているが(関係機関の)連携が取れていない(場合もある)。こういう場面がないことを願っているが、いざというときはこの訓練を思い出し、連携して被害が及ばないようにしたい」と語った。同署の今野綾香地域・交通課長は「関係機関それぞれの役割を共有、認識できたので良かった」と振り返った。
同署管内では今年、6件のクマ目撃情報が寄せられている。(澤村真理子)