【広尾】広尾町内の国道336号・黄金道路沿いの海岸で27日、フノリ漁が始まった。漁業者は岩場に張り付いたフノリを丁寧に手摘みし、次々とかごに入れていた。
フノリはみそ汁や酢の物にして食べられる海藻。冬場に生で出荷する「寒フノリ」は風味がよく、人気が高い。ただ今季は成長が進まず、漁は3月下旬にずれ込んだ。
この日は午前8時半に作業がスタート。青空の下、地域の漁業者が一斉に浜に繰り出し、伸びているフノリを見つけては、せっせと摘み取っていた。モエケシ地区の海岸で採取していた男性(78)は「いつもより伸びが悪く、手摘み作業は大変。3キロも取れたらよい方かな。寒フノリは軟らかいので、みそ汁に入れて食べるとおいしい」と話していた。(能勢雄太郎)