【陸別】ラリー北海道が本格的に競技を開始した9日、陸別町内のスペシャルステージ(SS)「リクベツロング」で、“モリゾウ”ことトヨタ自動車の豊田章男会長がデモ走行し、ファンから大きな歓声を浴びた。
「ラリーを盛り上げたい」-。その一心で、同大会に参加した豊田会長。世界ラリー選手権(WRC)で4度のチャンピオンに輝いたユハ・カンクネン選手(フィンランド)と共にデモ走行を行うことで、世界規模の走りを間近で見てもらい、十勝管内だけでなく、日本のラリー人気に火を付けることが狙いの一つだ。
この日は午後1時10分ごろからデモ走行を開始。2人は「GRヤリス・ラリー1」に乗り、カンクネン選手が貫禄の走りで観客を魅了した後、豊田会長も負けじと華麗なコーナリングを披露。客席からのアンコールに応え、再度走ってラリーを楽しんだ。
2人はデモ走行が終わると、客席へ行き、メディアやサインを求めるファンに囲まれた。豊田会長は「WRCを感じられましたか」と来場者に問い掛け、たくさんの拍手を聞くと、笑顔を見せていた。
また、陸別町商工会青年部(南翔太部長)による飲食の屋台にも訪れ、提供された焼きそばを「おいしい」と頬張った。豊田会長と記念写真を撮影した南部長らは「本当に気さくで優しい人だった」と感動。「こうしてさらにラリーが盛り上がり、以前のように本当にWRCを開催してもらえたらいい」と期待していた。(山田夏航)