【広尾】広尾町内の「黄金道路」(国道336号)沿いの海岸で21日、コンブ漁が始まった。漁業者は磯舟で一斉に海に繰り出し、海中から黒々と輝くコンブを引き上げた。
広尾沿岸に夏を告げる「採りこんぶ漁」。広尾産はミツイシコンブに分類され約7メートルにもなる。小舟を使用し、天日乾燥するため、晴天の凪(なぎ)の日を選んで行う。漁期は10月下旬ごろまで。
広尾漁協は今季の解禁日を15日に設定したが、曇天で延期が続いていた。この日は午前5時に漁がスタート、水揚げされたコンブは次々と軽トラックで干し場に運ばれ、広げられた。
昨季のコンブ漁は、一昨年に発生した赤潮の影響で生育が悪く、出漁できたのは数日に限られた。地元の漁業者は「今年は量が多く長さも上々。昨年よりはいい」と、一様に期待していた。
広尾沿岸では、しけで浜に寄ったコンブを採る「拾いこんぶ漁」も行われている。(能勢雄太郎)