宮坂建設工業(帯広市、宮坂寿文社長)は、道内の建設会社では珍しい女性専用快適トイレカーを導入した。工事現場で働く女性の労働環境改善を図るとともに、防災訓練などでの活用も想定。女性専用トイレカーには、事務作業などを行えるスペースも整備するなど、多様な活用策を計画している。
今回導入したトイレカーは、1トン車両をベースにした女性専用が2台、軽トラックをベースにした男女兼用が2台。両車両ともプライバシーに配慮した白をベースにした外装で、屋根部分にソーラーパネルが設置されている。
男女兼用トイレカー内部
トイレスペースは、車両後部から出入り。水洗のための給水タンクは100リットルで、70~80回程度の使用が可能。トイレ内は暖房のほか、洗浄便座なども完備した。
女性専用車両左側の事務スペースは、パソコンの電源を確保したり、ポットでお湯を沸かしたりすることもでき、夏場も快適に休憩ができるようエアコンも設置。女性社員の労働環境を向上させるため、標準装備に同社独自の設備を追加整備した。
同社は「24時間防災体制を構築しており、災害発生時や短期間の工事現場など、多様な場面で利用できる。毎年実施している地域防災訓練などでも活用していきたい」としている。
車両を納入した特殊車両販売のプレジール(福岡県)の川上秀明代表によると、レンタル会社でトイレカーを所有しているケースはあるものの、建設会社が独自で購入するケースは珍しいという。(完戸雅美)