冬型の気圧配置が強まり、強い寒気が上空に入った影響で、十勝地方は30日、厳しい冷え込みとなった。管内全19観測地点の最低気温は平年を5~11度下回り、16地点で今季最低に。帯広の最低気温は氷点下22・3度と、今季初めて同20度を下回った。
帯広測候所によると、放射冷却の影響も加わり、管内の広い範囲で気温が下がった。最低気温は陸別で同30・7度。同30度を下回ったのは今季4回目。幕別町糠内同28・2度、芽室同27・4度、音更町駒場同27・0度など、16地点で同20度を下回った。
一面の朝もやに、太陽の右側に光の柱「幻日」が出現した(30日午前7時10分ごろ、帯広市内で。酒井花撮影)
厳しい冷え込みにより、各地の河川で濃い川霧が発生。音更町内の十勝川では一帯が霧に覆われ、朝日に照らされた橋塔の影が雲上に伸びる幻想的な姿が見られた。また、帯広市街地でも、空気中の氷の粒によって太陽光が屈折する「幻日」が浮かんだ。
帯広の30日の最高気温は氷点下6度にとどまる予想。31日の予想最低気温は同13度、予想最高気温は同3度と平年並みに戻る見通し。(松岡秀宜)